かなしみとは。

 

彼氏と別れそうだ。


いや、ほぼ別れかけているのか。

 

思えば私は色々と迷惑をかけた。

 

お互い初めての真剣な恋愛で、もしかしたらずっと続くのではないかとさえ思っていた。

 

冗談抜きに世界一幸せなカップルだと思っていた。

 

しかしそれは私の傲慢な態度に変わって彼自身を傷つけていった。

 

思い出を振り返ると沢山あってなんともいえない悲しみがかぶさってくる。

 

初めてのちゃんとしたデートは横浜だった。

 

私が1人横浜に用事があり、彼はあとからわざわざ横浜まできてくれた。

 

手を繋ぐにも手汗を気にして必死に拒んでいた初々しい記憶が蘇る。

 

観覧車にのって頂上あたりから向こうがそわそわし始めて、頂上をすぎたところでキスを頼んできたのが昨日のことのように思える。

 

お台場にもいった。動物園もいった。

 

当たり前のように彼の家にも私のものが増えていった。

 

いつかのお泊まりの日、また泊まるんだからって買った歯ブラシ。

 

つがいで買ってくれた鳥の形の歯ブラシスタンド。

 

全部全部嬉しかった。
その度に写真を撮ってた。
今はその写真1枚1枚がみれない。

 

彼が生まれ育った地へ旅行もいった。


夜景を前に大げさに片膝ついて渡してくれた誕生日のネックレスが今も寂しげに光っている。

 

なんでこんな傷つけてしまったのだろう。
なんでもっと大好きって恥ずかしがらずに伝えられなかったんだろう。

 

しばらくは寝れない日々が続きそうだ。